足関節骨折のうち、腓骨骨折が脛腓靭帯結合より近位の腓骨近位部(腓骨頚部など)に生じる型(AO分類44-C3) であり、足部回内位で外旋力が加わって生じる。最初に内側の三角靭帯断裂または内果の裂離骨折が生じ、次いで前脛腓靭帯・骨間靭帯・後脛腓靭帯が断裂し、最後に腓骨骨幹部の介達骨折が生じるが、その骨折レベルは骨間膜の断裂がどれだけ近位まで及んでいるかに依存する[1] 。腓骨近位部の骨折ではほぼ全長にわたる骨間膜の損傷を伴うため距腿関節窩が不安定であり、脛腓靭帯結合をポジショニングスクリュー2本で固定する必要がある 一方、腓骨近位部の骨折はしばしば短縮がなく観血的整復を必要としない[1] 。
重症度・疫学
発生頻度: 足関節骨折は最も多くみられる骨折の1つであり、下肢では大腿骨近位部骨折に次いで頻度が2番目である[1] 。脛腓靭帯結合損傷は、足関節骨折の約13〜20%で回内・外旋の受傷機序により生じる[4]
好発: 足関節骨折全体では若年男性と高齢女性の二峰性の年齢分布を呈し、高齢者の足関節骨折が著しく増加している[1]
受傷機転: 足部が回内し内側機構が緊張下にある状態で外旋力が加わって生じる。最初に三角靭帯の断裂または内果の裂離骨折が生じ、距骨の外旋によりまず前脛腓靭帯、さらに骨間靭帯が断裂し、腓骨が脛骨から離開して後脛腓靭帯が断裂し、最後に腓骨骨幹部の介達骨折が生じる。骨折レベルは骨間膜の断裂がどれだけ近位まで及んでいるかに依存する[1]
注意すべき合併症
診断遅延・見逃し(足関節X線で腓骨骨折が写らない。下腿全長X線・下腿全長の触診が必須)
足部の神経血管損傷(理学所見で注意深く評価する)[1]
脛腓靭帯結合の整復不良(術中の整復不良は珍しくなく、靭帯結合部が正常な張力で治癒せず慢性的な靭帯結合不安定性に至る)[1]
内果骨折の合併(type B骨折の項と同じ方法で整復固定。骨片が十分大きければ平行なスクリュー2本、小さな骨片ではスクリュー1本とK-ワイヤの併用か2.7mm皮質骨スクリュー2本をラグスクリューとして使用)[1]
後果骨折の合併(type Cでは稀。側面像で関節内骨片が全関節面の25%未満で、距骨が後方へ亜脱臼する傾向になければ固定不要)[1]
三角靭帯損傷(type Cの最初の損傷は内側の破綻で、三角靭帯断裂または内果の裂離骨折として生じる)[1]
骨間膜断裂(足関節の高さから近位方向に少なくとも腓骨骨折のレベルまで。腓骨近位部の骨折ではほぼ全長にわたる損傷を伴い距腿関節窩が不安定)[1]
外傷後変形性足関節症(脛腓靭帯結合損傷の見逃しや不適切な治療は、持続痛・機能障害・早期の変形性関節症の原因となりうる)[4]
ポジショニングスクリューの破損(抜去しない場合は脛腓間の正常な動きでスクリュー孔の拡大やスクリュー破損が起こりうる。抜去の是非には議論があり、抜去する場合は完全な活動復帰前の術後12〜16週)[1]
総腓骨神経絞扼(腓骨頭部周囲の血腫・腫脹による圧迫:経過観察中に発生しうる)
治療方針
⚠️ 保存療法(原則非適応)
→ Maisonneuve骨折(44-C3)ではほぼ全長にわたる骨間膜の損傷を伴うため距腿関節窩が不安定であり、ポジショニングスクリュー2本での固定が必要となる[1] → 転位した足関節損傷は不安定なことが多く、正確な解剖学的整復は通常、観血的整復・安定した内固定によってのみ得られる[1] → 高齢者の不安定な足関節骨折全体では、6か月時にギプス固定とORIFの成績が同等であったとする無作為化臨床試験がある[1]
🔷 手術適応基準・術式選択
ℹ 第一選択:腓骨近位部の骨折部は原則として展開せず、腓骨を牽引・回旋して腓骨切痕に整復し、脛腓靭帯結合をポジショニングスクリュー2本(1本ではなく)または2穴プレートを通して固定する[1] 。静的なスクリュー固定と比べ、suture buttonなどの動的固定で合併症が少ないとするメタ解析があるが、報告された合併症の多くはインプラントのゆるみ・破損など臨床的に重要でないもので、臨床的に重要な合併症に限ると差はなく、動的固定のリスクが低かったのは永久留置スクリューとの比較に限られた(エビデンスの質は中等度〜非常に低い)[4] ℹ 内果骨折の合併 → 4.0mm部分ねじ切り海綿骨スクリューまたは3.5mm皮質骨スクリューによるラグスクリュー固定(骨片が十分大きければ平行に2本)、変法として2本のK-ワイヤとテンションバンドワイヤ[1] ℹ 後果骨折の合併(側面像で全関節面の25%以上、または距骨の後方亜脱臼傾向あり)→ 最小切開で前方から後方へのラグスクリュー、または後外側進入法で後方から前方へのラグスクリューか支持プレートで固定。内果骨折を合併する場合は後内側進入法が適応となる[1] ℹ 三角靭帯損傷 → 常に展開を要するわけではないが、腓骨整復後の術中X線で内側関節裂隙の開大が残存する場合や腓骨の正確な整復が困難な場合は内側を展開し、嵌頓した靭帯・骨軟骨片を除去して三角靭帯を修復する[1] ℹ 軟部組織損傷高度(皮内浮腫・著明な皮下浮腫・骨折水疱)→ 愛護的に徒手整復してギプス副子で外固定・患肢挙上し、軟部組織が回復するまで少なくとも4〜6日手術を延期。靭帯結合より上の高エネルギー骨折で軟部組織の回復遅延が予想される場合は架橋型創外固定器を検討[1]
治療選択アルゴリズム — シンデスモーシス固定→内果・後方マレオーラス骨折評価・三角靭帯損傷評価の順序と固定法選択
診断・評価
足関節の腫脹・疼痛に加えて下腿近位部(腓骨頭付近)の疼痛・腫脹・圧痛 が特徴的な所見であり、この所見が Maisonneuve 骨折を強く示唆する。足関節骨折として来院した患者で内側(三角靭帯部)の疼痛・腫脹が著明な場合は必ず下腿全長の触診と X 線を追加する。腓骨神経(足背屈・外反・足背感覚)・後脛骨動脈・足背動脈の評価は初診時に必須。腓骨頭付近の骨折では腓骨神経麻痺(下垂足)に特に注意する。
X線(足関節正面・側面・モーティスビュー + 下腿全長): 足関節は正面像・mortise view・側面像の3方向が必要で、内側関節裂隙の開大は距腿関節窩の転位を示し、距骨と脛骨天蓋間の関節裂隙は内果と距骨内側の間隔と等しくなければならない[1] 。脛腓靭帯結合の評価に用いる標準的なX線計測は不正確とされる[3] 。
CT: 果部骨折でCTが必要となることは稀だが、正確な骨折型や損傷のメカニズムが明確でない場合に有用である[1] 。術後の脛腓靭帯結合の整復評価では、単純X線で検出されない整復不良をCTで認めることが多い[3] 。
MRI(必要に応じて): 三角靭帯損傷・脛腓靭帯損傷・骨間膜損傷の範囲評価。骨間膜断裂の近位端レベルの確認(腓骨骨折部と一致することが多い)。臨床的に診断が困難な例や保存療法の適応を検討する際に有用。
術前X線モーティスビュー・正面像・下腿全長像 — 足関節モーティス開大(内側裂隙・脛腓靭帯結合解離)と腓骨近位部骨折の全体像
CT横断面・3D再構成 — シンデスモーシス解離・後方マレオーラス骨折・内果骨折の評価
Maisonneuve骨折の骨傷・靭帯損傷模式図 — 腓骨近位骨折・骨間膜断裂・シンデスモーシス解離・内果骨折または三角靭帯断裂の全体解剖
✅ 許容される整復
✓ 腓骨が脛骨の腓骨切痕へ正確かつ解剖学的に整復され、正常な距腿関節窩が再建されている[1] ✓ CT横断像で腓骨と腓骨切痕前方・後方の距離の差が2mm以内(2mmを超える差を不適合とした研究がある)[3] ✓ 内側関節裂隙が距骨と脛骨天蓋間の関節裂隙と等しく、距腿角が83±4°の範囲にある[1] ✓ 関節裂隙の幅が全体にわたり均等で、脛骨天蓋の軟骨下骨層の線が段差なく外果の軟骨下骨層へ連続している[1] ✓ 後果骨片は側面像で全関節面の25%未満かつ距骨の後方亜脱臼傾向がなければ固定不要[1]
❌ 許容されない変形
✕ 脛腓靭帯結合の整復不良の残存(靭帯結合部が正常な張力で治癒せず慢性的な靭帯結合不安定性に至る)[1] ✕ 腓骨整復後の内側関節裂隙の開大残存(距腿関節窩の転位を示し、内側の展開を要する。内側側副靭帯や骨軟骨片が内側関節裂隙に嵌頓していることがあり、その場合は取り除く)[1] ✕ 距骨の後方亜脱臼傾向を残した後果骨片の未固定(全関節面の25%未満で亜脱臼傾向がなければ固定不要)[1] ✕ ポジショニングスクリューの位置不良(後方から前方に25〜30°傾け、脛骨天蓋と平行に脛腓関節の2cm近位へ挿入し、術中にX線撮影や透視で位置を確認する)[1] ✕ 腓骨の長さ・回旋・アライメントを回復しないままの靭帯結合部の固定(靭帯結合部スクリューは腓骨切痕に適合させた整復後に挿入する)[1]
手術手技
体位
仰臥位(患側殿部下に砂嚢): 患者は仰臥位で患側殿部下に砂嚢を入れ、麻酔下の下肢外旋を防いで足部を中間位とする。下腿は柔らかい枕にのせて膝関節を30°屈曲位とし、止血帯は必ずしも必要ではないが使用してもよい。後果に後方から直接進入する場合は、対側下肢を伸展させた完全な側臥位や、ボルスター上での腹臥位も選択肢となる[1] 。
手術体位 — 仰臥位・ボルスター設置・Cアーム配置(AP/モーティスビュー)。下腿全長の透視が可能な配置
シンデスモーシス固定 — 第一選択
Maisonneuve骨折(44-C3)では腓骨近位部の骨折部は原則として展開せず、腓骨を牽引・回旋して本来の位置である腓骨切痕に整復し、脛腓靭帯結合を固定することが手術の主目的 である。腓骨近位部の骨折はしばしば短縮がなく観血的整復を必要としないが、足関節正面像で脛骨天蓋と外果の軟骨下骨層の段差(短縮)に注意し、わずかな短縮でも矯正する[1] 。
モーティス整復の確認: 布鉗子や先端鋭の整復鉗子で腓骨を牽引・回旋して腓骨切痕に整復し、X線透視で確認する。整復の質に疑問がある場合は靭帯結合部を展開して直接整復し、直視下と透視下の情報を組み合わせて判断する[1]
整復維持とスクリュー刺入位置の決定: 腓骨の整復位が得られたら1〜2本のK-ワイヤを腓骨から脛骨に挿入して仮固定し、ポジショニングスクリューの位置は脛腓関節の2cm近位とする[1]
刺入方向と足関節肢位: ポジショニングスクリューは腓骨から脛骨へ後方から前方に25〜30°傾け、脛骨天蓋と平行に挿入する。挿入時の足関節の肢位は中間位とし、背屈は必要ない[1]
スクリュー固定(2本挿入): ポジショニングスクリュー2本で固定する。後方から前方へ斜め25〜30°の角度をつけ、腓骨と脛骨の両方にねじ切りを行ってから挿入する[1]
TightRope(弾性固定)の選択肢: 縫合ボタンなどの動的固定は、早期荷重を可能にし、インプラントのゆるみ・破損のリスクを下げ、スクリュー抜去のための再手術を避けることを狙って導入された[4]
固定後透視確認: 術中にX線撮影や透視でスクリューの位置を確認する(靱帯結合部の整復の質に疑問がある場合の観血的整復は、スクリュー挿入前の整復操作中に行う)[1]
シンデスモーシス固定の手技 — 足関節中立〜背屈位保持・スクリュー刺入方向(腓骨後外側→脛骨前内側25〜30°)・モーティスビューでの確認
⚠️ シンデスモーシス固定 ピットフォール
✕ 足関節の肢位 — 脛腓結合間スクリュー挿入時は足関節を中間位とする(背屈は必要ない)[1] ✕ 遠位脛腓関節の整復不良 — 整復不良があると距腿関節窩の解剖学的構造が再建されず、靱帯結合部は正常な張力で治癒せず、慢性的な靱帯結合不安定性に至る。正確な整復は正しい腓骨長・回旋・アライメントの回復に依存する[1] ✕ スクリュー位置 — ポジショニングスクリューは後方から前方へ25〜30°傾け、脛骨天蓋と平行に、脛腓関節の2cm近位に挿入する[1] ✕ シンデスモーシス整復不全 — 靱帯結合固定後のCTでは13例(52%)に腓骨の切痕内不適合(平均3.6mm)がみられ、そのうち単純X線計測で異常を示したのは4例だけだった[3] ✕ スクリューを抜去しない場合 — 脛腓間の正常な動きによって腓骨のスクリュー孔が拡大するか、スクリューが破損する可能性があり、患者に説明しておく[1] ✕ 腓骨近位骨折の扱い — 腓骨頚部など近位の骨折は原則として骨折部の展開は必要ないが、布鉗子や整復鉗子で腓骨を牽引・回旋し、腓骨切痕に整復する必要がある[1]
内果骨折固定 — 合併例
内果骨折を合併する場合は、type B骨折の項で記載した方法によって整復固定する[1] 。
内側アプローチ: 標準的な内側皮切は果部の後方あるいは前方に沿っておき、伏在静脈と伏在神経を保護する[1]
骨片整復: 骨折間隙に介在する骨膜をすべて取り除き、小さな先端鋭の整復鉗子で内果を把持して整復位を保持し、K-wireで仮固定する[1]
ラグスクリュー固定: 4.0mm部分ねじ切り海綿骨スクリューまたは3.5mm皮質骨スクリューのラグスクリューで最終固定する。骨片が十分に大きい場合は平行なスクリュー2本、小さな骨片ではスクリュー1本とK-wireの併用か2.7mm皮質骨スクリュー2本を用いる[1]
透視確認: 透視で内果骨片の整復位とスクリューの位置を確認する
⚠️ 内果固定 ピットフォール
✕ CT評価の適応 — 果部骨折でCTが必要となることは稀だが、正確な骨折型や損傷のメカニズムが明確でない場合はCTが有用である[1] ✕ 内果スクリューの長さ — スクリューはねじ山が完全に骨折線を超える程度の長さで十分で、高齢者や固定が遅れた例では脛骨遠位部に過剰な長さのスクリューを用いると固定性が悪くなる[1] ✕ 三角靭帯損傷の評価不足 — 三角靱帯損傷は常に展開を要するわけではないが、腓骨整復後の術中X線で内側関節裂隙の開大が残る場合や腓骨の正確な整復が困難な場合は内側を展開する[1]
術後管理
術後X線正面像(モーティスビュー)・側面像 — シンデスモーシス固定スクリュー2本+内果ラグスクリューによる固定。足関節モーティスの解剖学的回復を確認
手術タイミング: 靱帯結合より上の高エネルギー骨折では軟部組織が重度の外傷を受ける可能性がある。軟部組織の回復が遅れると予想される場合は架橋型創外固定器を検討し、手術は骨折水疱の消失・擦過傷の上皮化・皮切予定部位のしわの出現を指標に、軟部組織損傷が改善するまで延期する[1]
術後荷重: 脛腓結合間スクリューを使用し、足関節の外固定をしない場合は、術後6〜8週間は制限下の荷重のみ許可することがすすめられている[1]
VTE予防: エドキサバンまたは低分子ヘパリン皮下注を術後12〜24時間から開始(最低14日間。高リスク例では4週間継続)
疼痛管理: 多モード鎮痛(アセトアミノフェン定期投与・NSAIDs・局所浸潤麻酔)。腓骨神経ブロック・脛骨神経ブロックを術後疼痛管理に活用。腓骨神経麻痺が術前から存在する場合は、足関節装具(AFO)を早期から処方する
リハビリテーション: 早期から股関節・膝・足趾の自動運動を開始し、術後24〜48時間で創に問題がなければ理学療法士の指導下で足関節の自動運動を始める[1]
フォローアップ
術後早期: 腓骨骨折の解剖学的整復が得られなかった場合は、腓骨の回旋変形を除外するため脛腓靱帯結合部のCTを撮影する[1]
術後6〜8週: 脛腓結合間スクリューを使用し足関節の外固定をしない場合、この期間は制限下の荷重のみとする[1]
術後12〜16週: 脛腓結合間スクリューは完全な活動復帰の前に抜去する(抜去については議論がある)。内側と靱帯結合の損傷がともに靱帯性だった場合は抜去せず、術後10〜12週は運動制限をする[1]
術後12〜16週: X線撮影(腓骨近位骨折の骨癒合・全荷重可否の判定)。足関節可動域・筋力評価
術後6ヶ月: X線撮影(骨癒合完成・変形性関節症の早期評価)。足関節機能スコア(AOFAS・FAOS等)での評価
術後12ヶ月: 連続CTで、術後1年の間に靱帯結合の整復不良例が倍増し、定期的なスクリュー抜去後の整復喪失によるものとされた報告がある[4]
予後
骨癒合率:腓骨近位骨折は約95%(保存的にも癒合する)。内果骨折は約90〜95%
足関節可動域:背屈10〜15°以上・底屈30〜40°以上を目標
不安定な足関節骨折では、完璧な解剖学的整復と安定した固定が得られても完全な機能回復が達成できるとは限らず、25%もの患者で満足な結果が得られていない[1]
腓骨神経麻痺の回復:神経麻痺が軽度(ニューロプラキシア)であれば3〜6ヶ月で80〜90%に回復。軸索断裂では回復に6〜18ヶ月を要し、完全回復しない例もある
主要合併症:靱帯結合損傷の見逃しや不適切な治療は、持続する疼痛・機能障害・早期の変形性関節症の原因となりうる[4]
診断が遅れた例では慢性的なシンデスモーシス不安定性に移行し、再建手術が必要となる例もある
📋 上級医報告前チェックリスト
1 AO分類コードを確認(44-C3 = 足関節骨折・腓骨近位部骨折+シンデスモーシス完全解離・Maisonneuve型) 2 下腿全長X線の撮影完了(腓骨近位〜腓骨頭部の骨折確認)— 足関節X線のみでは診断不能 3 X線mortise viewで距腿角(83±4°)と内側関節裂隙を評価完了(距骨と脛骨天蓋間の関節裂隙と、内果と距骨内側の間隔は等しい)[1] 4 正確な骨折型や損傷のメカニズムが明確でない場合はCTで評価(大きな後方骨片を伴うピロン骨折の異型の同定に有用)[1] 5 足部の神経血管損傷の評価完了(理学所見で注意深く評価する)[1] 6 後脛骨動脈・足背動脈の血管評価完了 7 内果骨折 or 三角靭帯損傷の評価(内側不安定性・術中ストレステストの計画) 8 後果骨片の評価(側面像で関節内骨片が全関節面の25%未満で、距骨が後方へ亜脱臼する傾向になければ固定不要)[1] 9 術後荷重スケジュール確認(脛腓結合間スクリューを使用し足関節の外固定をしない場合、術後6〜8週間は制限下の荷重のみ)[1] 10 腓骨神経麻痺合併例への AFO 処方・リハビリプランの確認
文献
Buckley RE, Moran CG, Apivatthakakul T(編)(2018)AO Principles of Fracture Management(第3版). Thieme.(日本語版:AO法骨折治療 第3版、医学書院、2020) DOI: 10.1055/b-006-149767
Pankovich AM(1976)Maisonneuve fracture of the fibula. J Bone Joint Surg Am, 58:337–42. PMID: 816799
Gardner MJ, Demetrakopoulos D, Briggs SM, et al.(2006)Malreduction of the tibiofibular syndesmosis in ankle fractures. Foot Ankle Int, 27:788–92. PMID: 17054878
Grassi A, Samuelsson K, D'Hooghe P, et al.(2020)Dynamic stabilization of syndesmosis injuries reduces complications and reoperations as compared with screw fixation. Am J Sports Med, 48:1000–13. PMID: 31188642