整形外科医のための骨折診療リファレンス
AO/OTA分類に基づく
骨折分類・手術手技を、その場で確認
SurgiLink Atlasは、AO/OTA分類に沿って骨折ごとに分類・診断・治療方針・ 手術手技・術後管理を整理した、整形外科医向けの骨折リファレンスです。
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196
収録骨折数
13
収録部位数
できること
AO/OTA分類の確認
骨折パターンを分類コードから素早く特定。図解付きで見分け方を整理しています。
手術手技・整復のポイント
アプローチ・固定材料選択・整復のコツを骨折ごとに整理(会員限定)。
文献つきの解説
各記事の末尾に参考文献を掲載しています。本文と出典の対応づけは順次進めています。
更新履歴
記事の更新は更新履歴で公開しています。
代表的な骨折
全196分類を見る- 31-A1
大腿骨転子部骨折(単純型)
大転子から小転子を通る単純な骨折線を有する転子部骨折。大転子と小転子の両方が骨折片に含まれるが、後内側皮質(小転子を含む骨片)の骨折片数が少ない安定型骨折。AO分類31-A1では骨折線が1本で、内側皮質の支持が比較的保たれる。内側皮質の接触が保たれるため、スライディングヒップスクリュー(SHS)および髄内釘いずれも適用可能であり、術後早期から荷重開始が可能な安定型骨折の代表例である。
- 31-B3
大腿骨頸部骨折・転位型
AO/OTA分類31-B3は大腿骨頸部骨折のうち、内反方向への転位または完全転位を伴う最も不安定な型であり、Garden分類III〜IV型に相当する。骨折端が完全に転位し、骨頭と骨幹部の連続性が失われているため、大腿骨頭への血流(上・下頸部動脈)が高度に障害され、骨頭壊死(avascular necrosis:AVN)の発生率は30〜40%に達する。偽関節の発生率も15〜30%と高く、骨接合術後の再手術率が高い。治療方針は患者年齢・活動性・骨質・認知機能によって大きく異なる。65歳以上の低〜中活動性高齢者に対しては人工骨頭置換術(bipolar hemiarthroplasty)が第一選択となり、術後早期から全荷重歩行が可能で入院期間が短縮される。75歳以上でも活動性が高い場合や、股関節変形性関節症を有する場合は全人工股関節置換術(THA)を選択することがある。65歳未満の若年者や高活動性患者では、骨頭温存を優先して緊急骨接合術(cannulated screw 3本またはDHS)を行うが、骨頭壊死が生じた場合には後に人工関節置換術が必要となる可能性について十分なインフォームドコンセントが必要である。受傷後12〜24時間以内の早期手術が骨頭壊死リスクを軽減するという報告があり、できる限り早期の手術が推奨される。
- 11-B1
上腕骨外科頚骨折(インパクト型)
上腕骨外科頚部における骨折で、骨折端が互いに嵌入(インパクト)した型。転位が少なく骨折部の安定性が比較的保たれるため、高齢者の骨粗鬆症性骨折として最も多く遭遇する上腕骨近位部骨折の一型。嵌入により骨折部の自然安定性が高く、保存療法で骨癒合が得られる症例が多い。内反変形(内反嵌入)を伴う場合は機能障害が残存しやすい。
- 51-A1
椎体骨折(圧迫骨折・楔状型)
椎体の前方皮質が圧潰し前高が低下する楔状変形を呈する圧迫骨折。AO分類51-A1に相当し、後方靱帯複合体(PLC)の損傷はなく単純な前方柱の圧縮損傷である。神経損傷を伴わないことがほとんどで、神経学的に安定した骨折として保存療法が原則だが、後彎変形が進行した場合や高齢骨粗鬆症性骨折では経皮的椎体形成術(BKP/PVP)が有効である。
- 41-B1
脛骨近位部骨折(外側プラトー純粋split型)
脛骨外側顆(外側プラトー)が垂直方向に分割される純粋split骨折。AO分類41-B1(部分関節内・単純split)のうち外側プラトーのものに当たる(41-B1には頻度は低いが内側の単純splitも含まれる)[5 Marsh 2010]。骨質が良好な若年者に多く、外側コンパートメントへの外反力(valgus stress)によって生じる(軸圧が加わると陥没を伴いやすい)[5 Marsh 2010]
- 61-A1
骨盤輪骨折(安定型・仙骨/腸骨翼/坐骨骨折)
骨盤輪の後方骨性支柱(仙骨・腸骨翼)または前方弓(坐骨・恥骨)のいずれか一方のみが損傷し、輪全体の安定性が保たれた骨折。AO分類61-A1に相当する。後方靱帯複合体(仙腸靱帯・仙棘靱帯・仙結節靱帯)が温存されているため垂直・回旋方向の不安定性を生じないのが本型の本質的特徴であり、大多数は保存療法で良好な予後が期待できる。
収録部位
部位ごとに骨折分類をまとめています(全13部位)。
- 大腿骨
- 脛骨・腓骨
- 前腕(橈骨・尺骨)
- 上腕骨
- 骨盤
- 脊椎
- 鎖骨
- 肩甲骨
- 胸骨
- 肋骨
- 膝蓋骨
- 手指骨(舟状骨・中手骨・指骨)
- 足部(距骨・踵骨・中足骨)